ベトナム語の文末助詞について

文末助詞って何?

文末助詞とは、その名の通り「文末」についている「助詞」のことで、「終助詞」とも呼ばれています。
文末についている助詞を文末助詞と扱っている理由は、文末の助詞がその文章全体の方向性を決定するからです。
日本語にも多く使われています。
例えば、「そこにいます」に「か?」という文末助詞をつけることで「そこにいますか?」という疑問をあらわしたり、「よそ見をする」に「な」をつけて「よそ見をするな」という禁止をあらわしたり、「来る」に「よね?」をつけて付加疑問文にしたりするものです。

ベトナム語の文末助詞

日本語は、文末助詞の発音や強弱、高低などによってその捉え方が変わってくる場合もあります。
たとえば、「なにしてるの?(Anh đang làm gì đấy ?)」という文章の場合、語尾を上げれば単純な疑問になりますが、下げればそこに「怒り」や「落胆」などが感じられるでしょう。
これはベトナム語の文末助詞も同じで、疑問なら語尾を上げ、命令や断定なら語尾を下げるといった法則があります。
疑問形がわかりやすい例のため上記で取り上げましたが、文末助詞は疑問形だけではありません。
相手に約束や依頼をするとき「Ngày mai gặp lại nhá(また明日会おうね)」
自分の考えを強調するとき「Tôi trả tiền rồi mà.(お金は払ったよ)」
同意を求めるとき「Nóng quá nhỉ.(暑いね)」
敬意を表すとき「Dạ, vâng ạ.(かしこまりました)」
驚きを含んだ疑問「Thế à(そうなんですか)」
など、たくさんの文末助詞があります。
文末の変化によって、話し手がどのように思っているのかが変わるのは、ほとんどの言語に共通します。
また、文法が多少間違っていたとしても感情を乗せた言葉の方が伝わりやすいということもあるので、どんな気持ちでそれを話しているのか、文末の発音にはなるべく話し手の感情を乗せるようにしましょう。