中国語の難題は発音にある
中国人の発音は、欧米人のそれより絶妙なものがあると思っているのが通常です。
実に素早く滑らかに口が動きます。
併せて舌の動きも一体どうなっているのか不思議なほどです。
これは物心ついたころからの自然な訓練でしか、成し得ないものではないでしょうか?
それでは、中国語を学ぶにも既に年齢的に遅すぎるのかもしれません。
それは中国人でも同じで、ちょっと違う地方の中国語になるだけでなかなか発音できないようです。
しかし、それでも通じているのは、いくつかの中国語特有の発音のポイントを押さえているからです。
このポイントさえ押さえられれば、同じ漢字を使いますのでそれほど難しいところはありません。
中国語の発音が上手くなるための訓練にも、次の3つのポイントがあります。
・抑揚を意識して、口を大げさに動かすこと
・呼吸を大きくして、声量を出すこと
・以下に掲げるような、発生の基本理論を押さえておくこと
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中国語を発声するために知っておくべきこと
中国語では全ての同じ音が4つに変化します。
四声といわれるもので音程が4種類ありそれが上下に変化します。
そのそれぞれによって、意味合いが変わるのです。
この変化を使いこなし聞きこなさなければ、会話はできません。
この4種類に声を変化させるには、音の高さ、音の長さ、音の強さの3つを意識しましょう。
それぞれの声の出し方は次のとおりです。
・第一声
出だしから終わりまで、普段より高めの音を変化なく発声します。
・第二声
音程を短時間で急に上げる感じで発声します。
・第三声
出だしから終わりまで、普段より低めの音で抑えて発声します。
・第四声
出だしははっきりと聞こえすぎるくらいに強く発生してから急に音程を下げます。
もう一つ発音を学ぶために必要なことに、ビンイン表という発音記号を覚えなければいけません。
この四声とビンイン表による発音の組み合わせが大変といわれる所以です。
このようにして、中国語には母音が36個、子音が21個もあるのです。
これだけあれば、日本語では馴染みのない発音の仕方もかなり多いものです。
中国語の発音には、日本語にはない有気音と無気音という概念もあります。
息を吐きながら発音するのを有気音、息を吐かないで発音するのを無気音といいます。
例えば「た」は有気音で「だ」は無気音です。
日本語的感覚では、濁るか濁らないかで聞き分けますが、中国語では息があるかないかで聞き分けるのです。
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